出演者
・長谷川 裕(黒幕)
・鈴木 謙介(charlie)
・斉藤 哲也
・宮崎 智之
・ササキ ミチヨ
・海猫沢 めろん
・野村 高文
黒幕:
「文化系トークラジオ Life」。黒幕ことプロデューサーの長谷川裕です。
これからお聞きいただくのは 2020 年4月 26 日(日)に放送する予定だった予告編なんですけれども、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、今周囲でも感染した方がいくつか出始めておりまして、そういうなかで番組の関係者の方もいわゆる濃厚接触者はいないんですけども、多少関わりがある人もいるというところで、2週間の自宅待機期間をしっかりと取るために今回放送を1週間先送りにして5月3日(日)深夜 25 時からに延期することになりました。
これからお聞きいただく予告編はその4月 26 日を前提とした形で告知をしてますけれども、実際には放送は 2020 年5月3日(日)深夜 25 時からになります。
それから今回の予告編はいつものスタジオではなく全員が Skype で完全リモートの状態で参加し、それをそのまま PC で録音したものになりますので、いつもの予告編に比べると音質が非常に低いものになっております。聞きにくいとこもあるかもしれませんが、その点ご了解いただければと思います。
それでは 2020 年5月3日(日)に放送する予定ぶんの予告編をお聞きください。
charlie:
はい、「文化系トークラジオ Life」、今日は4月 26 日放送の番組の予告編ということなんですけれども、いつもであれば赤坂の TBS ラジオのスタジオで速水さんがこの役を予告編の時はやっているんですけれども、みなさんご承知のとおり今、日本は非常に強い行動の制約が課される状況の中にありまして、集まって予告編をしたりとか、そもそも密な状況でミーティングをしたりとかすることができないという状況にあります。
そのなかでオンラインでミーティングを重ねまして、次回の放送のタイトルも決めて、予告編をやっていこうということになっています。もう僕らも初めての経験のことばかりで、いろいろとちょっとお聞き苦しい点があるかもしれないです。どうかご容赦ください。
さて今日この予告編、リモートでやっているっていうことなんですけれど、最近お勤めの方でこういう画面越しに何人も集まって会議やってるかた、多いんじゃないかと思いますけれども、今日もいつもの人たちの集まりがあるんですけど、どういう順番で紹介していくのがいいのかな。
まずは画面に映っていたのでサブパーソナリティ、斉藤哲也さん。
斉藤 哲也:
斉藤です。こんばんは、よろしくお願いします。
charlie:
今ご自宅ですか。
斉藤 哲也:
そうです。自宅です。
charlie:
配信見られてる方は分かると思うけど、後ろの書斎っぽさすごいですね。
斉藤 哲也:
いやいや、「っぽさ」じゃ――。
charlie:
書斎なんですね。
斉藤 哲也:
いや、ここ一応リビングなんですけれども。一応リビングにも本を置いて。まあ仕事場と住居がどちらも兼ねているので結局家が本だらけになってしまうという、そういうことです。
charlie:
「リモートワークどうですか」という話、いっぱい聴きたいんですが、なかなかちょっとこういう状況ではリアルタイムにポンポンポンとやり取りをすることがちょっと難しいので、予告編の途中で話振りますけどよろしくお願いします。
斉藤 哲也:
はい、よろしくお願いします。
charlie:
はい、続きまして、宮崎智之君が繋がってるかなー。
宮崎 智之:
繋がっています。
charlie:
なんか「継がっているかなー」っていう感じが初期の衛星放送みたいでいいですよね。
宮崎 智之:
そうですね 。僕もいろいろ最近になって Zoom 会議とか流行っていることをしてみたんですけど、なんか結構まだ慣れないですね。
沈黙があったら結構ディレーしてるのかなと思っちゃったり、声が被ったりとか。でもどんどんこういう状況にも慣れていかないといけないということだと思うので、どんどんどんどん個人的にもチャレンジしていくし、Life でもいろいろとやっていけたらなと思っています。
charlie:
まとめの話は最後にしてくんない?
宮崎 智之:
いやいや、違いますよ。
charlie:
急にまとめ始まったけど! 入りの話じゃない、まとめの話になってたよ。
宮崎 智之:
なかなか身体性が付いていかない人もいると思うんですけども。
charlie:
そうそう、僕いまだに Zoom 飲み会、やってないですからね。別に誘われてもないんだけど。というわけで、今日よろしくお願いします。
宮崎 智之:
よろしくお願いします。
charlie:
続いて、リストを見ると誰に振ったらいいのかな。いろんな人がいるんだけど、いつもスタジオにおいしいパンを届けてくれてる、ササキミチヨちゃんにちょっと話を振ろうかな。
というわけでいつもはね、裏方みたいな感じで写真撮ったりとかパンを届けてくれたりとかしておりますけど、どうですか、リモートで今ちゃんと繋がれてます?
ササキ ミチヨ:
繋がれてると思います。
charlie:
相手がなかなか見えない状況で、一人壁に向かって喋ってるとすごい不安になってくるんですけど、ぜひよろしくお願いします。
ササキ ミチヨ:
お願いします。
charlie:
続いて、海猫沢めろん先生がいるはずなんですが。
海猫沢 めろん:
繋がってますか?
charlie:
めろん先生、アバターじゃないんですか?
海猫沢 めろん:
パソコンだとアバターいけるんですけど、家のネット環境がめっちゃ貧弱で、マンションに入っているやつなんですけど不安定なんですよね。早急にネットを買い換えようと思ったら、すごい今ネットに殺到していて、みんな。
みんな 4G でやってるじゃないですか、安定しているから。でも僕、スマホを持っていないんで、どうしようもない状況です。
charlie:
インターネットの接続状況が人によって違うっていう話が、僕らも今すごい悩んでいたりするので、大変なのはとてもよく分かります。なんとか付いてきてください。よろしくお願いします。
海猫沢 めろん:
お願いします。
charlie:
続いてですね、これでいうと、次は黒幕か? というわけで黒幕。
黒幕:
はいはい、プロデューサー長谷川です。
charlie:
なんか、すごい久しぶり感ありますけど。それこそちょっと深めに聞いちゃいますけど、ラジオ局とかはもう本当に今一番大変ですよね。
黒幕:
大変ですね。どうやって放送を維持するか、安全を確保しながらどうやって放送を維持するか、あちこちで身近なところでも本当に感染されるっていうことが起きているんで、そういう人が出てくると、自分も含めていつ感染してもおかしくないというような中で、どうやってその放送を維持するかっていうことに、日々めちゃくちゃ頭を悩ませていると。
で、なおかつリモート化もいろいろと進めていはいるんだけど、そうするとほんとに 24 時間繋がった状況で仕事してるみたいな感じで、逆に週末も関係なくっていう感じになってるんで、そういう状況下でなんとかやってるって感じですね。
charlie:
はい、お疲れ様です。
今日はこの配信もいつも配信を担当してくれているミカミさん、ノダさんにお世話になっておりますけれども、こういう技術的な話とか一番最前線でやっておられると思うんで、途中で話振るかもしれませんけど、よろしくお願いしますね。
ということで、そのオンライン配信でやっていると、その時間のタイミングとかもつかめないし、今まさにその人との会議のあり方をみなさん手探りでやってらっしゃると思うんですけれども、いつもの通りの予告編の段取りでやっていきます。
まずは前回の放送のベストメールっていうのを紹介する段取りなんですよ。前回の2月に放送した時にはもちろん新型コロナウイルスの問題も報じられされてはいたけれども、まだ4月にこんなことになっているとはまったく思わずみたいな。そんなところだったと思いますが、テーマは「AI 時代の死者との付き合い方」というテーマだったんですね。
よくよく思い出してみると、年末の紅白歌合戦があって、AI 美空ひばりがあって、この情報化時代に死ぬってどういうことなんだろうっていうことについて話したテーマだったんですけれど、まさか死というものをこんなに身近にリアルに意識するようになっているとは2ヶ月前にはちょっと思いもよらなかったですけれども、黒幕、そんななかで2ヶ月前に僕たちが選んだベストメールがあるんですね。
<ベストメール発表>
<ツイキャス・イベントについて>
ポジティブに考えるという点ではですね、黒幕、4月ですよ。予告編をやっているわけですよ。
黒幕:
しれっと4月の予告編やってますね。
charlie:
ってことはあれですよね。放送はあるんですね。
黒幕:
放送はあるはずですね――あります!
ぶっちゃけていうと、実はほぼ〔番組の〕終了が決まっておりました。本当にこれだけ長い間、ああいう時間帯にやらせてもらえたっていうことだけでも、会社には感謝っていうとこであったんだけど、なかなか非常に厳しい状況下のなかで続けることは難しいというところにほぼほぼなったんですけれども、ここへ来て先月モレンさんというリスナーがスポンサーになってくれたんですが、そういうなかでこの4月からは別のファクターでもう1回可能性を追求してみようということで、存続が決まったわけですけども、その存続が決まった大きな要因となった方にも今日参加していただいております。
ご紹介させていただきますね。『NewsPicks』エディターの野村高文さんです。野村さん、よろしくお願いします。
野村 高文:
よろしくお願いします。めちゃめちゃハードルが上がるご紹介の仕方を、ありがとうございます。
Life のリスナーのみなさん、はじめまして。経済メディア NewsPicks で編集者をしてます、野村と申します。ちょっと他の家にお邪魔してるような感じなんですけど、普段 TBS ラジオで「テンカイズ」って宇賀なつみさんの番組に出演してまして、去年ちょっと残念ながら終わってしまった「デイ・キャッチ」にも4年間くらいずっと出演をさせていただいてました。今回 Life にお世話になります。よろしくお願いします。
黒幕:
今後、野村さんの NewsPicks と TBS ラジオ「Life」で手を組んで、一緒にコラボレーション的にやっていくと。そういうなかでセールスの可能性をさらに探っていくということで、そのマネタイズの部分でまたちょっと別の価値を持たせることによって、ちょっともう少しまた大きな売り方をしてみようということでのコラボレーションですので、今後さらにそういう形で発展していければいいなと思っております。
今日いろいろ予告編の打ち合わせから何時間も掛かる打ち合わせに参加していただいたんですけど、すっかりいい感じで僕らと普通に昔から Life にいる人という感じの、やっぱり聴いてくださっている方だなという感じの〔方ですね〕、本当に。
野村 高文:
初めてのところにお邪魔したんで価値を出すために必死っていうか、なんとか気の利いたこと言わなきゃみたいな。そんなつもりでさっきまで打ち合わせに5時間ぐらい参加させていただきました。
黒幕:
長時間ありがとうございます。というわけで、そんな野村さんと一緒にね、今回テーマを決めたので、じゃあ charlie から4月 26 日(日)深夜 25 時から放送分の Life のテーマ等々発表お願いします。
charlie:
はい、次回のテーマですけれども、「コロナ下の新日常を生きる」。新型コロナウイルスの感染拡大の影響ってのは本当にいろんなところに影響を及ぼしていて、今ある意味、その大きな議論のなかでは、「これで日常が変わってしまうんじゃないか」とか、「もっと今までできてたことができないのが当たり前になっていくんじゃないか」っていうような、そういうことが言われるようになっていますね。
でも一方で、例えば、飲食店やられてる方とか、もう「早く前の日常に戻ってほしい」っていう方もいて、その中で今本当に急場(きゅうば)しのぎとして、例えばテイクアウト試されていたりだとか、何かそういう新しい日常を生きている方ってのもいらっしゃると。
そこでね、その新日常、新しい日常っていう風に言っているものってのは、そういう早く前の日常に戻ってほしいと思いながら生きているその新しい日常でもあり、もしかするとそれがもうこれから当たり前になってしまうかもしれないという意味での新日常でもあるんですけども、そういうなか、どんな風に生きてるのかなとか、どんなこと考えたのかなとか、どんなことがあったのかなとか、そういうことを話してみようかなと思っています。
実は僕自身もこの1、2ヶ月振り返ると、人と話してないですよね。みなさんもそうかもしれません。会議とかはあるかもしれないけれども、「最近どう?」って話、してなくないですか。
まあ Life はそもそも「最近どう?」みたいな番組なのかどうか、ちょっと分かんないですけれども、そういうノリで喋ってもいい番組だと思っておりますので、今回はちょっとざっと広いテーマではあるけれども、「最近どうよ?」っていう話をする回にしてみようかなと思っております。
ということでね、いろんな方に話を振ってみたいんですけど、まずはせっかく画面に今映ってる、宮崎君。
コロナ下ってことなんですけれども、いつからその行動が変わったか、みたいなのもあると思うんですけど、どうですか最近。
宮崎 智之:
そうですね、僕は個人的に結構自分が体が弱いっていう自覚もあったので、わりと早めに少し対処してたほうだと思うんですけども、やっぱり個人的に今ネットとか見てる感じでは、やはり小中学校の休校要請から一気に変化がしたなと、周りの人たちもかなりドタバタというか、いろいろ議論が紛糾したりしたなあという感じがあって、目下の日常としてはまず画面見てもらうと分かるんですけど、髪が切れないっすね。
僕の通っている渋谷の美容室が休業になっちゃいまして、今。伸びっぱなしなんですよ。人と会うときはキャップとかを被って誤魔化そうと思ってたんですけど、さすがに家の中でキャップを被っているのも変なんで、そういうところにリアルに感じたりしますね。
charlie:
当たり前だと思ってることができないのね。
宮崎 智之:
そうですね。あとやっぱ、周りを見ると、一気に――今もやってますけど――こういう Zoom だとか、いろんなアプリとかを通してデジタル化していく一方で、結構助けられるのはリアルの繋がりだったりするところがあって、例えばご近所さんの編集者のかたが、行きつけのお店がテイクアウトのみになっちゃたから、それを支援で買って僕の家に届けてくれたりとか、あと美大出身のすごく手の器用な知り合いが、布マスクを精巧に作って送ってくれたりとか、デジタル化する一方結構リアルの繋がりもかなりこういう時は強く影響するというか、自分を助けてくれるんだなーってことを思いました。
charlie:
そういう変化みたいなものを、改めて自覚するっていうのね、まあ変だけど、見えなかったものが見えるようになるみたいなことちょっとあるかもしれないですね。
宮崎 智之:
そうですね。美容室がなんか気が向いたときに行けばいいというか、自分が気分変えたいときに行けばいいと思って、3月まで切らなかったらこういう状況になっちゃったので、全然日常が変わってきたなあって感覚はありますね。
charlie:
本当にそういうかたたくさんいらっしゃると思いますけど、そういう意味ではめろん先生なんかどうですか。さっきも「回線がー」って言いましたけど「準備してないよ」みたいなことって結構あるんじゃないですか。
海猫沢 めろん:
ありますね。まずネットが僕、なくていいと思ってたんですけど、なるべくネットを使わない生活をこっちでしてたんですけど、熊本で。でもこうなってくると、ネットが無茶苦茶重要になってきて、引かないわけにはいかなくなってしまったんですね。
でもその反面、僕らの仕事って東京でやることが多いんですよね。そうなってくると、こんな風に今日みたいなことも、前までは参加できなかったですよね、会議とか。〔会議アプリのおかげで〕そういう距離は縮まっているんだけれども、でも仕事自体は出版社も今すごい大変みたいで。僕は実は4月に本が出る予定だったんですけど、6月にしようってことになって、それがでも6月がどうなってるか分からないじゃないですか、今。
出版社の人に聞くと、やっぱり大部数のものから出そうと、つまり印刷会社自体の人員がちょっと足りてないんですよね。だからやっぱりリアルに出てそういうところが、小売業とか経済をダメージとか相当なものがあると思いますね。
charlie:
実際、本屋さんまずあいてないですからね。今、本屋さんがあいてない一方で、電子書籍だとか、あるいはお子さんが学校ないっていうんで、学習参考書がものすごい売れてて品切れになってたりとか、単に売れないっていうだけじゃなくて、視点を変えるとすごい売れて足りないみたいなものがあったりとかするってのも、今ならではなのかなって感じしますよね。
斉藤さん、編集者、出版社にとってはなかなか厳しい状況が本当に続いているとは思うんですけれども。
斉藤 哲也:
そうですね。今 charlie が言ったように、やっぱり電子書籍のマンガが今すごい売れてるって話は聞きますよね。で、やっぱり学習参考書、ワークものっていうのは売れてるけど他はさっぱりみたいな形がよく聞きますよね。
charlie:
そういう時に特にこの数週間、文化を守るって話があっちこっちで出てますけれども、ライブハウスしかり演劇しかり、出版もその中の一つだと思うんですけれども、思うこととか、改めて気づいたこととかあります?
斉藤 哲也:
結構本当にその2月末ぐらいから目まぐるしいじゃないですか、変化が。例えば僕なんてそんなデジタルのことがよく分かってなかったので、「何だよ、Zoom って」っていうような状況から次々にみんなが Zoom の会議などをやり出し、Zoom で取材をしなければいけないとかいう状況に今なっていて。そうかと思えば、みんなある種それが非日常的な感覚で、「Zoom 飲み、楽しいじゃん」とか「Zoom で何かやるの楽しいじゃん」とか、「もっとクラウドファンディングでいろいろ応援しようよ」って、今そういうところをやりつつも、それがここ1、2週間経ってしまうとまた違うような感覚になるのかなあっていうふうに思いながら見てますね。
charlie:
そうですよね。日常が変化するって話が出てるんですけれども、まさにその日常生活の中で当たり前にやってたことが当たり前じゃなくなるみたいなことって、結構最近意識したりしますか?
僕はわりと料理とか、ほんとにごそっと変わっちゃったとかあるんですけどね。なんせ3食作らないといけないとかあるんですけど。
なかなかこうやってオンラインでね、見えない人に手探りで手を伸ばすという経験自体は僕昔、 Life に関して書いた文章で言ったことあるんですけど、それがラジオだなって感じがしてるんで、ラジオ的には非常にいいものかなと思ってるんですけれども。
野村さん――満を持してみたいな呼び方したと思うんですけれども――一方でね、やっぱりウェブメディアにとっては大きな転換期というか、今までやっぱウェブを見てなかった人とか、ウェブの可能性――それこそリモートワークだとか――そういうものにあんまり意識のなかった人も一気に今そっち側に参入してきて、ニュースキャストとしていろいろと対応しないといけないことだとか、発信しないといけないことが増えてるんじゃないかと思うけど。
野村 高文:
おっしゃるとおりですね、リアルが駄目になってくると、人々が時間を使うのがウェブでどんどん時間を使ってくるってのはあるなと思っていて。コロナが起きてからトラフィックはもうかなり伸びてるんですね。本当に平時じゃないぐらいぐんと伸びてるような状況なんですよ。
ただそれって会社としてもこれはあくまでも一時のものというか、有事だからそういう風になってるっていう風に認識をしてるんで、それが落ち着いてから一体どうなるかというところはまだ油断できないっていうとこですね。
であと、取材をもう完全に方針として基本リモートっていう風にしてまして、大体の取材はやってみた結果「事足りる」っていう感じだったんですよね。一方で僕は音声のコンテンツのほうを、NewsPicks で作って配信してるんですけど、音声はまだ困るっていうところで――。
charlie:
それが取材というか、出演してもらうかたがリモートだとやっぱりうまくいかないんですか。
野村 高文:
そうですかね。まさにこのメタ的な状況なんですけれども、近いからこそ出る丁々発止とか、やっぱそういうのって音声コンテンツで重要じゃないですか。そこを再現するのにはどうしたらいいのかなっていうのは、まだ今手探りって感じですね。
charlie:
そこで「メタ的」とかいう単語が出てくると安心してこの人に話振れるなっていう感じがしますけれども。
僕らもそうなんですけども、大学の講義をオンラインにするっていうので、学生さんの通信環境が良くない人もいるから、音声じゃないとやっぱりギガに優しくないみたいな話になるんですけど〔注:「ギガに優しい」= 通信回線を圧迫しない〕、こういう仕事をやっているから音声講義にできるだろうと思ってやると、分かることが1個ある――冗談が言えないんですよ。
冗談とか笑い話とかって、人を前にしてテンポの中でしか言えないんだなーってのすごい感じるので。「身体性」って言葉が宮崎君から出てましたけれども、慣れたら「これ、いけるものなのか」みたいなことも含めてちょっと戸惑いは大きいですよね。
野村 高文:
相手の反応を見ながら喋ってるってかたっていらっしゃると思うんですけど、まったくブラックボックスというか、相手が何考えているか分かんないなかで喋り続けるって、まったく別のスキルなんだろうなっていうのはまさに痛感しますね。
charlie:
そうですよね、対面していない人に情報を伝えるっていう意味では、ライブストリーミングをずっとやり続けているミカミさんたちに「今どうなってるの」って聞いてみたいところではあるんですけど。〔番組を〕 配信しながらお声掛けしていいのかどうか分からないんですけど。
ミカミさん、どうです最近配信とかめちゃくちゃ多いんじゃないですか?
ミカミ:
すごい問い合わせ多いんですけど、イベント自体をやめちゃうとかっていうパターンは多いですね。
charlie:
たしかにそうですよね。配信も何も、配信する大元のものが――前 Life でやった完全オンラインで集まって配信みたいなパターンとか、今日みたいなパターンもあるとは思うんですけども――出演者が慣れてなかったりだとかすると、なかなかちょっと準備が整わないというところもあるんでしょうね。
配信をやりながら、なかなかタイミングがつかめずに次誰に振るみたいな話も出てますけれども……。
宮崎 智之:
さっき charlie さんがおっしゃってた教育の話でちょっと絡めて言うと、元々予備校はオンライン授業というか、映像授業、衛星授業とかを取り入れている東進とか代ゼミとかが先駆的にやってたんですけども、一番始めの当初は生授業を撮影するっていうスタイルだったんですよ。
charlie:
実際にその生徒がいるなかでやっている授業を撮影 “も” するってのが、最初のほうのスタイル――。
宮崎 智之:
――初めのほうのスタイルで、僕が大学受験をやってたぐらいの、2000 年ぐらいのスタイルで、そのうちもう目の前に生徒がいなくって、映像用にちゃんと編集するとか、映像用に自分が演じるというか、その講義をするっていう流れになってきて、例えば「スタディサプリ」とかなんかは、もともとそういう形で作ってるし。だからこういう今のライブ状況とかも、大学の先生の講義とかもそういう意味では、もしこういうことが長引くというか、もしくは選択肢として残るっていうならば変わってくるのかなって思います。
charlie:
なるほどね。あ、ミチヨちゃん戻ってきた。
ササキ ミチヨ:
戻ってきました。
charlie:
日常の変化みたいな話をしてるんですけど、最近単純にざっくりどうですか?
ササキ ミチヨ:
うち、結構もともとリモートができる会社だったので変わらないって言ったらちょっと極端なんですけど、わりと働き方としては日常かな。
charlie:
でもやっぱイベントがね――。
ササキ ミチヨ:
あ、そうなんですね。イベントはもちろんオフラインのリアルで会うイベントってほぼほぼない、ほぼっていうか 100% に近いぐらいないんですけど――。
charlie:
イベントは普段オーガナイズというか、チケットを売ったりとかされてるから――。
ササキ ミチヨ:
はい、管理サービスなんですけれども。オンラインのイベントは今めちゃくちゃ増えていて――。
charlie:
トークイベントとかですか?
ササキ ミチヨ:
トークもありますけれど、わりとヨガとか、結構こじんまりした感じのがすごく多いですね。大きいのはできないと思うんですけど。
charlie:
アイドルさんがオンラインでミーティングやってお金稼いでるなんて話もありますから、もしかするとこの変化っていうのを、今の状況に早く適応している人たちもいるのかもしれませんよね。
ササキ ミチヨ:
そうですね。
charlie:
はい。ということで、黒幕。時間的にはもう 30 分ぐらいで締めようと思っているので、今月も頑張っていきましょうという感じなんですけれども、放送も完全にこういう感じでやるってことになってるんですか?
黒幕:
さすがにね、ラジオの放送のほうを完全にリモートしちゃうと事故が怖いので、スタジオはごく少数――いつもみたいにスタジオの中にものすごい数の人が超三密状態でやるっていうなさすがにできませんので、スタジオにはごく少数のかただけを、なおかつアクリル板の仕切りだったりそういったものを使った形で、安全を確保した形で、ごく少数をスタジオに入れて、あとは全部リモートでの出演になるということですね。
今回 charlie は関西に在住だということで東京に来るのもあれなんで、charlie もリモートの出演ということで、今のところ速水さんにメインパーソナリティを務めていただこうと思っておりますけども。あとはみなさんリモートでと。
ちょっとリモートについても今こういった形で Skype とかを使ってるわけですけど、Skype なんかもラジオで使ってるし。一方でやっぱりディレーのなさでいうと、「固定電話、やっぱ最強だな」みたいなとこもあったりして、意外と民生機とは違う業務用のもそういうのも違うなあとか見直されたりとかしたりするんで、そういうところも今回この状況下で見えてきてることの一つだなと思ったりはしているんですけれども。
いろいろとリモートでやったりするなかで、いつもとは違う形になるし、うまくいかない部分とかもあったりすると思うんですが、やっぱりこのコロナ状況下でこの 2020 年4月下旬の、一つのリアリティとして、あえて今回、一旦放送休止しようかなって結構本当に思ったんですけども、不完全な形であってもなんとかやろうと思ったのは、そういった一つのドキュメントみたいなことをこの放送の形で残すってことも――あの震災の直後もやりましたしね――そういったことも含めて、この時に我々がどういったことを思ってたみたいなことをやるのはいいのかなということで、その放送形態も含めて残したいなと思ったということですね。
charlie:
はい。実際にできることならまたラジオがね、ラジオらしくできたらいいんですけれども、少なくとも今月に関してはこういう形でちょっとやってみようということですね。
リスナーのみなさんからも、いつもの通りメール募集しております。今回は放送の形態がいつもと違うので、どういう風にメールを取り上げていくか、あるいはメールをお願いするかと悩んだんですけれども、こういう感じにしました。
メールのテーマ「新型コロナの流行により緊急事態宣言が発令されるなど、社会や生活に大きな影響が及んでいます。その中であなたが感じたこと、気づいたことを教えてください」ということで、いろんなことがあると思いますし、宮崎君からもあったように休校が決まったあたりからワタワタとなった人もいれば、緊急事態宣言でお店を閉めなきゃいけなくなったという人もいれば、イベントが中止になっていったとか言う人もいれば、まだ会社に行かなきゃいけないっていう人もいれば、いろんな方がいると思うんですけれども、こういういろんなことが本当に日々変化していって先週感じていたことすら、今週になったらちょっと遠い過去みたいな、そんなところもあったりしますけれども、こういう新しい日常かもしれない日々の中で感じたこととか、気づいたこととかについて自由闊達にメール書いてくださればと思っております。life@tbs.co.jp までお寄せいただければというふうに思っております。
本番中、どしどし受け付けたいんですけれども、なにせ手が足りません。できれば早めにいただけると助かったりします。
というふうに思っておりますが、野村さん、最後になんですけれども、こういう形での初めての関係性のスタートですけれども、今後の展望とかシナジーというか、NewsPicks っぽく横文字使うと Win-Win みたいなところで期待してるところとかあれば、教えていただきたいんですけれど。
野村 高文:
そうですね、今回の「コロナ下の新日常を生きる」って、すごく大きなテーマで、経済っていう観点でも切り取ることができると思いますし、あと社会とか、また生活っていう観点でも切り取ることができると思ってまして、Life に普段出られているかただけではなくて、NewsPicks によく出られているようなかたもどんどん電話で繋いでいこうかなと思ってるんですね。
そこでいったいどういった議論が起きるのかっていうのが結構いい化学反応が起きるんじゃないかなと思っていて、それを放送で楽しみにしてくださるとありがたいなと思いますね。
charlie:
はい、ありがとうございます。このケミストリーがどういう形で起きるのか僕にもまったく予想はつきませんけど、直面してる状況はみんな同じだと思うので、それに対してその新しい視点だとか発想だとか、あるいはコミュニケーションのスタイルだとか、そういうものが絡んでくると面白いのかなと思っております。
ということで予告編の配信としてはこのぐらいになりましたけど、みなさん何か言い残したこと、告知し忘れたことありますか?
僕も久しぶりにやってるんでね、段取りが分からないうえに、リモートなんでどういう感じでやっていくといいのか分からないんですけど。
宮崎 智之:
charlie さんは、考えてたのはもともと予告編はリモート〔での収録〕だったんですね?
charlie:
もともと予告編はリモートです。「参加させてもらってた」に近いですね。全員がリモートになってる状況で、それを仕切るってのはなかなか経験ないんですけど――斉藤さんが今しゃべりたそうにしていた。
斉藤 哲也:
告知をしていいでしょうか。前回の Life にも出演してくださった吉川浩満さんと山本貴光さんと3人でですね、先週の木曜日に『言論』で無観客の配信イベントを開きました。「新型コロナウイルス、エピクテトスなら、こう言うね」っていうイベントなんですけど、今まだニコ生のほうでも見ることができるので、ぜひお時間ある方は見てください。ワンコイン 500 円で1部、2部というふうにやっております。よろしくお願いします。
charlie:
はい。こういう形の新しい配信やマネタイズの形も、もしかすると広がってくるかもしれないし、そういう意味で最初に言ったんだけれども新日常っていうのがこのまま続いてほしくない新しい日常な人もいるし、こういう新しい日常に適応しなきゃという人もいると思うんですけれども、できればね、「私の周りではこうだ」っていうのを集めながら話をしていければと思っておりますので。放送日時、改めて4月 26 日(日)の 25 時、深夜1時から TBS ラジオにて生放送で放送します。
この状況でオンラインでリモートで生放送ってのもなかなかチャレンジだと思いますけれども、それも含めて面白いケミストリー起きると思いますんで、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
ということで予告編、以上にしましょうかね。だいたい 40 分ぐらいしゃべりましたかな。「文化系トーク Life――文化系トークラジオ Life」という番組でございます。久しぶりにやったから噛んじゃった。「文化系トークラジオ Life」という TBS ラジオで生放送でやっている番組、月末4月 26 日の生放送でお会いしましょう。それではさようなら――最後だけ噛んだなあ。
<書き起こし以上>